以前より、歳費の削減や一票の格差問題などで、国会議員の定数を動かす話はたびたび出ていますが、今の国会のあり方を見ると、それよりもっと根本的なところから議論しなおす必要があるのではないかと感じています。
もともとは、明治時代にイギリスの議員制度を導入して国会が設立されたわけですが、その時の二院のあり方は、一般国民から選ばれる「衆議院」と実際に世の中を動かす能力を持っていたり大きな影響力を持つ人の中から選ばれる「貴族院」という構成であり、二つの階層の間での利害調整をするという役割を担っていたわけです。
ところが、戦後の民主化で貴族階級が消滅させられて以降は、「貴族院」が「参議院」という組織に改められました。
それでも、当初の「参議院」は、「良識の府」ということで、全国的な視野を持つオピニオンリーダーを集めることを目的に、「全国区」での選挙枠を持っていたので、単に政党間の駆け引きだけではない、法案に修正を加えることのできる見識を発揮することができていたと思います。
それが、度重なる選挙制度改革の結果、現在の「参議院」と「衆議院」の中身の違いが薄められて、全くのカーボンコピー状態になってしまっているのではないかと思われるのです。
だから、「衆議院」での議論も「参議院」での議論も全く同じことの繰り返してあり、そのうえ、与野党のねじれ状態が発生しているため、さらに有効な議論がなされず、ただただ時間がかかるだけの状態で、傍から見ていて腹立たしい限りです。
こうした現状をかんがみて、「衆議院」と「参議院」の中身の違いをもう一度はっきりさせることが必要なのではないかと強く感じます。
「衆議院」は、徹底的に住民サイドに立った、住民意見の集約の場。
「参議院」は、個人の利害は置いておいて、あるべき国の形や進む方向性から見て、「衆議院」から上がってきた意見に修正を加える場。
そうであるように、中身を整えるためには、もう一度選挙制度の見直しをしていく必要があると考えます。
まず、「参議院」の選挙制度ですが、まず、候補者は、自分が信じる日本の国のあり方や進むべき方向性を示す論文を提示することを立候補の要件とすること。
選挙区は、「全国区」として、論文の内容と候補者の人柄で、投票者が信じられる人に投票をしてもらう。
議員の任期は現在の6年のままで、定数は100人程度まで削減し、3年ごとに50人ずつの改選をおこなう。
「衆議院」に関しては、基本的に日本は「和の国」であって、欧米のような白黒はっきりというのが肌に合わない人が多い、それに、現在の小選挙区制では、極端な場合過半数の死に票が発生することになり、しかも死に票対策として比例代表なるものでは、選びたいと思ってもいなかった人が選ばれることになってしまうという大きな矛盾をはらんでおり、決して民意を反映した選び方になっていないものと考えます。
そこで、多彩な民意が反映しやすく、しかも死に票が少なくなる、以前の中選挙区制に戻すべきであろうと考えます。
そして、選挙区は、中途半端な線引きはせず、都道府県単位でおこない、定数は各都道府県に一名ずつで47人+人口100万人ごとに割り振られる調整定数約120人の合計200人弱とする。
こうすることで、各選挙区での一票の格差を薄めつつ、住民に直結した多彩な意見を国会に持ち込めるようになるものと思われます。
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